【プロローグ】占う気のない占い師と底辺サラリーマンの僕(創作ストーリー)

【プロローグ】占う気のない占い師と底辺サラリーマンの僕(創作ストーリー)

「あんたね。所詮この世なんてテーマパークみたいなもんなんだから、もっと気楽に生きればいいんだよ」

「テーマパークって、ディズニーランドみたいな感じですか?」

「そんなに楽しいことばかりのテーマパークじゃないけどね」

おばあさんの言っていることは、よく分からないことが多いけど、なぜか毎度僕の心に突き刺さってくる。この世はテーマパークって、どういうことだよ…

それでも「人生、お先真っ暗です」みたいな顔をして生きていた僕が人生に希望を見出だせるようになったのは、まぎれもなく、このおばあさんのおかげだ。最近では、毎月のようにおばあさんの占いに通っている。

「なんだい、あんた。また来たのかい。来るなって言ってるじゃないか。占いなんて短期間に何回も来るもんじゃないんだよ」

おばあさんのところに行くたびに、同じようなことを言われる。「来るな」は、もはやおばあさんの口癖のようになっていた。

一応、僕は占いを求めて来ているお客で、おばあさんは商売で占っている占い師。そのくせ、まるで占う気がない。それどころか追い返そうとする。

こちらがお金を払う気満々で来ているのに、商売をする気があるのだろうか。ちょっと心配になってしまう。

おばあさんからは「占いは参考にしたり、指針にしたりするのはいいけど、依存したらダメだよ」と釘を刺されている。

でも、そう言われてもおばあさんのアドバイスが心に刺さりすぎて、何度も足を運んでしまう。占いの内容というより、おばあさんのアドバイスに依存しているかもしれない。

これは、夢も希望もない底辺サラリーマンだった僕と、変な占い師おばあさんとの物語。

暗闇のなかにいた僕に一筋の光を照らしてくれた、ちょっと変わったエピソードだ。

ぜひ、最後まで見てほしい。

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